スウェーデン

ある女がいた。
彼女は遠い異国の地で子を産み、別れた夫に子を取られ、仕事はない。子の近くで暮らしていくために知人の家を転々とすることをいとわず、生活の為なら男とも寝る。母国を愛おしく思うけれど帰ることは出来ない。それでも明るく毎日を楽しもうとしていて、そんな覚悟が何よりも強い。