それに気付いて図書館で動けなくなること一時間半

バイトの後2ヶ月ぶりくらいの学校。図書館へ行く途中二組から道を聞かれる。二組とも女性二人で、質問もだいたい同じ。私の提げてたカメラについて、学年、学部、夏休みしたこと、今日の予定など。二組の間に学内の博物館で青い焼き物展に行ったから二組は違う人達なんだろうけど、私にとっては同じだ。毎日が繰り返し。リピートを繰り返し、なのに私はいったい何をしてきたんだろう。大学生活を振り返って人は充実してたねと言うけれど、私にとっては何も実になってない。ずっと、ずっと、毎日、どうやって過ごしていたんだろう。忙しい日々に埋もれて、自分が大切にしたかったものまで見れなくなっていたんじゃないか。私には強烈な自我があって、我が儘な子供ではなかったのか。勉強したくて大学に入って、勉強しなかった。これからもしないだろう。でもそうやって経験を当てはめて未来を予測しようとするのが、私の嫌いな大人じゃなかったのか。
あと半年、卒業まである。両親など周りはどんどん就職した後まで想像しているが当の本人は卒業すら迷っている。未来に迷っている。就職も決まっていい時期だねって皆口を揃えるけれど、実際今年とここ数ヶ月は人生最大の悩みの渦中であり、頭の中で毎日、でも、でも、を繰り返し、そんな自分が大嫌いだ。
ずっと真っ暗な中を一人で走っている。私は手に何も持っていない。